キャリアの80%は予期せぬ出来事によって作られる

キャリアの80%は予期せぬ出来事や偶然の出会いによって作られる。

こんな話を聞いたことがありますか？

実はこれ、プランド・ハップンスタンス理論（Pland Happenstance Theory）という有名なキャリアに関する理論なんです。

どういう理論なの？と興味をもった人は続きを読んでみてください。

自分らしいキャリアを歩んでいく上でも重要な考え方です。

プランド・ハップンスタンス理論（Pland Happenstance Theory）は、日本語では「計画された偶然理論」とも呼ばれます。

キャリアの理論家として有名なクランボルツ（Krumboltz,J.D.）らが1999年に提唱しました。

クランボルツは、ビジネスで成功をおさめた人たちにインタビューを行って、その成功要因を見つけようと研究をしました。

そのインタビューの中で、成功した要因について質問すると、ビジネスで成功をおさめた人たちの多くが口を揃えてあるセリフを言うことに気づきました。

それはこんなセリフです。

「なぜ成功したかって？ 実は偶然の出来事がきっかけなんだよ。」

ここから研究を進めていった結果、冒頭の「キャリアの80%は予期せぬ出来事や偶然の出会いによって作られる」という結論を導き出しました。

あなたもこれまでの仕事の経験を振り返った時に、思い当たることはないですか？

例えば、想像もしていなかった出来事が起こって、当時は本当に大変だったけど、今思い返すと良い経験だったなぁと思えて、その経験が今の自分を作っている。

こんな経験です。

次に、プランド・ハップンスタンス理論では、「キャリアの80%は予期せぬ出来事や偶然の出会いによって作られる」という結論の先のことも提唱しています。

それは、80%も偶然の出来事の影響を受けるのであれば、その偶然の出来事を軽視せずにチャンスに変えていけば、より良いキャリアを作っていけるというものです。

長いキャリアにおいては、絶対に偶然の出来事、予期せぬ出来事に出くわします。

その出来事の中には、自分が望まないことなどネガティブな感情を抱くような出来事も多く含まれます。

例えば、望んでいない異動を命じられ、不安、恐怖、怒り、絶望、悔しさ、悲しさなどの感情が沸き上がってくるような出来事です。

その時に、起こった出来事をネガティブに捉えたまま、そこから逃げ出したり、投げやりになったり、やる気を失ってしまうのではなく、「これは成長できるチャンスかもしれない」とポジティブに捉え直す。

これがより良いキャリアを作ることにつながるというのがプランド・ハップンスタンス理論の考え方です。

さらに、プランド・ハップンスタンス理論では、偶然の出来事がチャンスに変わるのであれば、偶然の出来事を多く起こすことができれば、よりチャンスが増えるとも考えます。

そこで、偶然の出来事を引き寄せ、チャンスに変えるためのスキルも提唱しています。

それが次の5つのスキルです。

あなたは、この5つのスキルは身についていますか？

もし、身についていなければ、これから意識していきましょう。

キャリアの80%は予期せぬ出来事や偶然の出会いによって作られる。

これを聞くと、「じゃー、いろいろ計画とか立てても無駄だから、流されるままに生きればいいよね」と考える人もいます。

でも、決してそういう訳ではないことに注意が必要です。

いわゆるキャリアビジョンや夢、人生の目標など、自分が進みたい方向性は持っておく必要があります。

キャリアは、基本的にはその方向に向かって主体的に形成していくものです。

ただ、その道の途中で思わぬ出来事に遭遇した時には、その出来事をポジティブに捉えて、一時的にその流れに身を任せて楽しむことが、将来的に自分の成長につながります。

一見、遠回りのように見えますが、長い目で見た時に、それがより自分らしいキャリアを形成していくことにつながります。

✔ キャリアの80%は予期せぬ出来事や偶然の出会いによって作られる

✔ 80%も偶然の出来事の影響を受けるのであれば、その偶然の出来事を軽視せずにチャンスに変えていけば、より良いキャリアを作っていける

✔ 偶然の出来事がチャンスに変わるのであれば、偶然の出来事を多く起こすことができれば、よりチャンスが増える

✔ 偶然の出来事を引き寄せ、チャンスに変えるための5つスキル