これはあるカフェでの二人の会話です。
A「今、部下が何人かいるんだけど、その中のひとりがこの前、辞めたいって言ってきてさ」
B「そうなんだ、大変だね」
A「それでさ、その子にどうして辞めたいの？って聞いたんだよね。何て答えたと思う？」
B「えー、なんだろう？何て言ったの？」
A「『今の仕事が、私が本当にやりたいことなのかわからないんです』だって！」
B「何それ？」
A「でしょ？だからついつい説教しちゃったよ。」
B「わかる！それで、何て説教したの？」
A「もうそんなこと言っている年齢じゃないよね。それって、ただ目の前の仕事から逃げているだけなんじゃないの？って。」
B「そうだよねー、ただ甘えているだけだよね」
この会話を聞いて、あなたはどう思いますか？
「本当にやりたい仕事を見つけたいんだよね」
こういう話を人にすると、よくある反応が「逃げているだけじゃない？」「甘えているだけだよ」というものです。
だから、悩んでいる本人も「こんなことを考える自分が悪いのかな？」とさらに悩んでしまいます。
でも、これって本当なのでしょうか？
今回は、そんなお話です。
「本当にやりたい仕事を見つけたい」という思いの源泉
「本当にやりたいと思える仕事を見つけたい」
この思いは目の前の仕事から逃げたいから生まれるものなのでしょうか？
もしかしたら、そういう人もいるかもしれませんが、多くの場合は違います。
この思いは、仕事や将来のことを真剣に考えているからこそ沸き起こるものなんです。
仕事を「生活のために仕方なく」とか「お金を稼ぐための手段に過ぎない」みたいに考えている人には決して起こらない思いです。
● 仕事をすることに前向きで、「成長したい！」と考えている人
● もっと仕事に打ち込みたい人、夢中になりたい人
● 情熱を注げる仕事をしたい人
● やりがいを感じながら、生き生きと仕事がしたい人
などなど、こんな人が今やっている仕事に違和感を覚えると「このままでいいのかな？」と不安に襲われます。
そうすると、「この仕事って私が本当にやりたいことなのかな？」と悩むようになるのです。
なので、人から何と言われようと、「本当にやりたいと思える仕事を見つけたい！」と思う自分の気持ちを大切にしましょう。
そして諦めずに、やりたいことを見つけるための行動を起こしましょう。
もし、本当にやりたいと思える仕事をしたいという気持ちに蓋をして、そのまま過ごしてしまうと、40代・50代になった時に後悔することになります。
仕事に違和感を覚える時とは？
では、仕事や将来のことを真剣に考えている人が、「このままでいいのかな？」と不安を感じるきっかけとなる「違和感」を覚えるのはどんな時なのでしょうか？
それは、自分らしく働くことができていない時です。
人は自分らしくいられることは「やりたい！」と感じます。
一方で、自分らしくいられないことからは「逃げたい！」と感じます。
つまり、自分らしく働くことのできる仕事を見つけることが、本当にやりたいことを見つけることにつながるのです。
では、自分らしく働くことのできる仕事とは、どんな仕事でしょうか？
それは次の３つを満たす仕事です。
● 自分の才能（強み）を発揮できる仕事
● 自分の興味が刺激される仕事
● 自分の価値観が満たされる仕事
この3つを満たす仕事だと自分らしく働くことができるため、「この仕事をもっとやりたい！」と感じるようになります。
そして、この3つを満たす仕事を見つけるためにカギとなるのが、3つの「自分らしさ」となります。
3つの自分らしさ
自分らしく働くことができる仕事を見つけるために必要なことは、「才能」「興味」「価値観」の3つの自分らしさを理解することです。
それぞれの定義は次のとおりです。
才能 ＝ 無意識に繰り返し現れる良い結果を生み出す思考・行動のこと
興味 ＝ 特定のモノ・コト・ヒトに対して、「もっと知りたい」「もっと関与したい」と感じて心惹かれる
価値観 ＝ 人生や仕事において大切にしたいこと・実現したいこと
この3つを理解できると、自分らしく働くことができる仕事が見えてきます。
3つの自分らしさについては、別のコラムで詳しく紹介していますので、そちらもご覧ください。
まとめ
✔ 「本当にやりたいと思える仕事を見つけたい」というのは、逃げや甘えではない
✔ 「本当にやりたいと思える仕事を見つけたい」という思いは、仕事や将来のことを真剣に考えているからこそ沸き起こるもの
✔ 人から何と言われようと、「本当にやりたいと思える仕事を見つけたい」と思う自分の気持ちを大切にして、諦めずに、やりたいことを見つけるための行動を起こすことが重要
✔ 「このままでいいのかな？」と今の仕事に不安を感じるのは、自分らしく働けていないことが原因
✔ 自分らしく働くことのできる仕事とは、「 自分の才能（強み）を発揮できる仕事」「自分の興味が刺激される仕事」「自分の価値観が満たされる仕事」の3つを満たす仕事
