「最近、仕事のやる気が起きないなぁ…」
こんなことを感じていませんか?
人間のモチベーションには波があるので、時にはやる気が出ない日もあります。
しかし、そうではなく、ずっとやる気が出ない状態で仕事をし続けなければならない状況だとすると、それは辛いですよね。
もし、あなたがずっとやる気が出ない状態で仕事をしているのであれば、それは3つの条件が満たされていないことが原因かもしれません。
今回は仕事のモチベーションに影響を与える3条件についてのお話です。
仕事のやる気がずっと起きない時に確認したい3つの質問
目の前に仕事が山積みなのに、どうしてもやる気が出ない。
これは苦しいですよね。
一時的なものであれば大丈夫ですが、それがずっと続くと大変です。
そんな時は、仕事のやる気が起きない原因を見つける必要があります。
でも実は、仕事のやる気が起きない原因がよくわからない、という人が多いんです。
そうなると、対処方法もわからないので、モヤモヤしたまま苦み続けることになります。
なので、仕事のやる気が起きない状態が長く続いている時は、次の3つの質問を自分にしてみましょう。
✔ 今の仕事で自分の強みを発揮できている実感はある?
✔ 今の仕事において自分の裁量権はある?
✔ 今の仕事は誰かの役に立っているという実感はある?
この質問の回答から仕事のやる気が起きない原因を見つけることができます。
では、なぜこの3つの質問なのでしょうか?
その答えは人間のモチベーションについて理解するとわかります。
仕事におけるモチベーションはどういう時に上がるのか?
人間のモチベーションを上げる方法を動機づけと言い、次の2種類あります。
● 外発的動機づけ
● 内発的動機づけ
それぞれの内容を見ていきましょう。
外発的動機づけ
外発的動機づけとは、自分以外の何かによってもたらされる動機づけです。
簡単にいうと、「報酬を受けられるから仕事をする」「やらないと罰を受けるから仕事をする」といったものです。
具体的には次のようものが該当します。
・お金を稼ぐために仕事をする、生活のために仕事をする
・指示に従わないと上司に怒られるから仕事をする
・周りからの評価が低くなるのが嫌だから仕事をする
外発的動機づけは、一時的な効果はありますが、それが人格的成長には必ずしもつながりません。
また、外発的動機づけは自分以外のことにエネルギーが向いてしまいます。
上司の目を気にしたり、周囲の目を気にしたり、給料のことばかり考えたり。
そのため外発的動機づけだけで仕事をしていると、小さな失敗で傷つきやすくなります。
内発的動機づけ
内発的動機づけとは、自分の内面に湧き起こった興味・関心や価値観による動機づけです。
具体的には次のようなものが該当します。
・やりがいがあって、面白いから仕事をする
・自分の大切にしていることを実現できるから仕事をする
・人や社会の役に立ちたいから仕事をする
内発的動機づけは、外発的動機づけに比べて効果が高く、さらにその効果が長続きします。
また、内発的動機づけは良質なエネルギーを生み出し、仕事をする時の気持ちを高めてくれます。
そして、心身の健康にも良い影響を及ぼします。
仕事のモチベーションに影響を与える3条件
ここまでは2つの動機づけについて見てきましたが、内発的動機づけの方が、より仕事のモチベーションを高めてくれるということがわかったと思います。
ではここで、仕事のモチベーションに影響を与える3条件に話を戻します。
仕事のモチベーションに影響を与える条件には、内発的動機づけが関係しています。
仕事のモチベーションにつながる内発的動機づけを生み出す条件が次の3つになります。
● 仕事で自分の強み(才能)を発揮できていると実感できていること
● 仕事で自分の裁量権(自己決定権)があること
● 仕事で自分が誰かの役に立っていると実感できていること
あなたは今、この3条件が揃っている仕事をしていますか?
もしどれかが欠けていると、それが仕事のやる気が起きない原因となっている可能性が高いです。
仕事のやる気がでない原因への対処法
仕事のモチベーションに影響を与える3条件の中で、今の仕事において欠けているものがある場合はどうすればいいのでしょうか?
「3つの条件を実現できる仕事に転職する!」
それも選択肢としては有効です。
でもその前に、今の仕事で3条件が本当に満たされていなのかをもう一度振り返ってみましょう!
例えば、こんな質問を自分に投げかけてみてください。
✔ 「〇〇が得意だね」と周りから言われたことはなかったかな?
✔ 今の仕事の中で自分が決めることのできることは何かな?
✔ 今の仕事の目的は何だったかな?その先の工程において誰の役に立っているのかな?
いかがでしょうか?
仕事のモチベーションに影響を与える3条件が、実は今の仕事の中にもあることが発見できるかもしれません。
そうすれば、あなたの仕事のやる気は内側から湧き上がってくるでしょう。
でも、今の仕事をいくら振り返っても3条件が見つからない場合は、転職など仕事を変えてみることも一つの方法です。
やっぱり、やりがいがあって自分らしく仕事をしている人生の方がいいですよね!
まとめ
✔ モチベーションを上げる動機づけには「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」の2つがある。
✔ 外発的動機づけとは、自分以外の何かによってもたらされる動機づけのこと
✔ 内発的動機づけとは、自分の内面に湧き起こった興味・関心や価値観による動機づけのこと
✔ 内発的動機づけの方が、外発的動機づけに比べて効果が高く、さらにその効果が長続きする
✔ 仕事のモチベーションに影響を与える3条件とは、①仕事で自分の強み(才能)を発揮できていると実感できていること、②仕事で自分の裁量権(自己決定権)があること、③仕事で自分が認められていると実感できていること
参考資料:「職業相談場面におけるキャリア理論及びカウンセリング理論の活用・普及に関する文献調査」 独立行政法人 労働政策研究・研修機構