「人の役に立ちたい!」では、やりたい仕事にたどり着けない理由とは?

「あなたはどんな仕事がしたいですか?」

と質問をすると、よく返ってくる回答がこれです。

「私は人の役に立つ仕事がしたいです!」

 

人の役に立つ仕事をしたい!

これはとても立派な志であり、持ち続けたい考え方です。

 

でも実は、これだけだと自分が本当にやりたい仕事にたどり着くのは難しくなってしまいます。

それはなぜでしょうか?

今回はそんなお話です。

すべての仕事は必ず誰かの役に立っている

仕事はこう定義することができます。

 

仕事とは、他人から求められたことに対して、自分が何らかの価値を提供することで、その対価をもらうこと

 

これを言い換えると、仕事はそれを求める「誰か」がいるから成り立っている、と言えます。

つまり、仕事をするということは、必ず「誰か」の役に立っている、ということなのです。

 

こう考えると、どんな仕事であったとしても「人の役に立つ仕事をしたい!」という思いを満たせることになります。

でも実際には、「人の役に立つ仕事がしたい!」という人は、「どんな仕事でもいい」という訳ではないことがほとんどです。

 

そのため、「人の役に立つ仕事がしたい!」だけだと、自分が「本当にやりたい仕事」にたどり着くことができなのです。

 

 屁理屈のように聞こえるかもしれませんが、これは大切なことなんです。 

 

では、「人の役に立つ仕事をしたい!」という人が、自分が「本当にやりたい仕事」にたどり着くにはどうすればいいのでしょうか? 

「誰」の役に立ちたいのか? が大切

「人の役に立つ仕事をしたい!」という人が、やりたい仕事にたどり着くためには、

自分は「誰」の役に立ちたいのか?

を具体的に考えることが必要です。 

そのために、自分自身にこんな質問をしてみてください

 

自分は「誰」に興味・関心があるのか?

自分は「誰」のためであればエネルギーを注げそうか?

自分は「誰」の役に立つと喜びや充実感を覚えそうか?

 

具体的な「誰」というのは、例えばこんな感じです

 

○○で困っている人、○○で悩んでいる人

自分と同じ悩みで苦しんでいる人

特定の属性の人(子育て中の女性、シニアなど)

特定の職業の人

自分と同じコト・モノが好きな人

○○をやっている人、○○をやろうとしている人

自分の持っている知識・スキルを必要としている人

 

いかがでしょうか?

「誰」は思いつきそうでしょうか?

 

「誰」の役に立ちたいのかが明確になったら、次はその「誰」に対して、自分は「どうやって」役に立てそうかを考えます。

 

この「どうやって」は、自分の才能や強みを活かした「得意なこと」になります。

 

ある対象の役に立つ方法はたくさんあります。

その中で、自分が最も力を発揮できる方法で役立つことができれば、相手により大きな効果を与えることができます。

 

自分は「誰」の役に「どうやって」立とうか?

これが明確になると、あなたが本当にやりたい仕事が見えてきます。

 

ただ、いきなり「誰」に「どうやって」を考え始めても、なかなか思いつかないかもしれません。

そんな時は、まず3つの「自分らしさ」を整理してみましょう。

そうすると、「誰」に「どうやって」を考えやすくなります。

3つの自分らしさ

「誰」の役に「どうやって」立とうか?

この答えを見つけるために整理する3つの自分らしさは「才能」「興味」「価値観」の3つです。

それぞれについて見ていきましょう。

 

才 能

才能というと「他の人よりもずば抜けて優秀な能力」といった何か特別な能力だと思っている人が多いです。

でも実は才能とは次のことを指します。

 

才能 = 無意識に繰り返し現れる良い結果を生み出す思考・行動のこと

 

才能にかかわる思考や行動は、本人にとっては呼吸をするように当たり前にできてしまうことです。

しかし、それは他の人から見ると当たり前にはできないことだったりします。

この才能は誰もが独自のものを持っています。

 

興 味

興味とは、ある対象に対する特別な関心を意味しますが、よりわかりやすく定義すると次のようになります。

 

興味 = 特定のモノ・コト・ヒトに対して、「もっと知りたい」「もっと関与したい」と感じて心惹かれること

 

価値観

価値観とは、価値判断の基準や捉え方を意味する概念ですが、よりわかりやすく定義すると次のようになります。

 

価値観 = 人生や仕事において大切にしたいこと・実現したいこと

まとめ

「人の役に立ちたい!」だけだと自分が本当にやりたい仕事にたどり着くのは難しくなってしまう

なぜなら、仕事をするということは、必ず「誰か」の役に立っているから

「人の役に立つ仕事をしたい!」という人が、やりたい仕事にたどり着くためには、自分は「誰」の役に立ちたいのか?を具体的に考えることが必要

「誰」の役に立ちたいのかが見えたら、次はその「誰」に対して、自分は「どうやって」役に立てそうかを考える

「誰」の役に「どうやって」立とうか? これが明確になると、あなたが本当にやりたい仕事が見えてくる

「才能」「興味」「価値観」の3つの自分らしさを整理すると、「誰」に「どうやって」を考えやすくなる