仕事ができる人が共通して持っている行動特性とは?

「この人は仕事ができるなぁ」

こう感じた経験はありませんか?

 

実は、仕事ができる人には共通した行動特性があることがわかっています。

これを「コンピテンシー」といいます。

今回は、そのコンピテンシーについて紹介します。

コンピテンシーとは?

コンピテンシーとは、次のように定義されます。

 

ある状況や職務において高い業績をあげている人の行動特性のこと

 

この定義からわかるとおり、高い業績をあげている人=仕事ができる人が持っている行動特性のことをコンピテンシーといいます。

 

また、「ある状況や職務において」とあるとおり、成果を上げやすいコンピテンシーは仕事によって異なるという特徴もあります。

 

このコンピテンシーは5つのカテゴリーに分類でき、代表的なものが21種類あります。

下記がその一覧です。

 

カテゴリー コンピテンシー
 チームマネジメント  リーダーシップ、育成力、チームワーク、強制力
達成行動 達成志向性、顧客志向性、徹底確認力、先見性
思考力 分析的思考力、概念的思考力、情報指向性、専門性
対人影響力 対人理解力、関係構築力、組織感覚力、対人影響力
セルフマネジメント 自己貫徹力、柔軟性、セルフコントロール、自発的努力、組織貢献力

それぞれのコンピテンシーについて見ていきましょう。

 

チームマネジメント

<リーダーシップ>

部下に対して方針やビジョンを示して、その方向に部下を動機づけて動かしていくことができる力。

 

<育成力>

部下の能力やスキル、長所を把握して、それをさらに伸ばしていくことができる力。

 

<チームワーク>

組織全体やチームのことを考えて、メンバーと協力して目標を達成していくことができる力。

 

<強制力>

部下にルールを守らせたり、自分の指示に従わせたりすることができる力。

 

達成行動

<達成志向性>

仕事の目標を自ら設定して、その達成に向けて粘り強く取り組んでいくことができる力。

 

<顧客志向性>

自分の仕事の顧客は誰なのかを意識して、常にその顧客が求めていることを考えて行動することができる力。

 

<徹底確認力>

仕事をする上で漏れやミスがないかを徹底的にチェックすることができる力。

また、ミスを未然に防ぐ方法を考えることができる力。

 

<先見性>

将来の変化を予想して、それに向けて対応策や戦略を考えることができる力。

 

思考力

<分析的思考力>

現状や問題などを正確に把握して、それを分析して考えることができる力。

 

<概念的思考力>

一見すると関係のない事象などに共通の意味や関係を見つけることができる力。

また、それによって新しい考え方や独自の理論を作りあげることができる力。

 

<情報指向性>

あらゆる情報源を開拓して、必要な情報を早く正確に収集することができる力

 

<専門性>

自分の強みである専門的な知識やスキルを伸ばすことを追求できる力。

 

対人影響力

<対人理解力>

相手の言葉や態度を理解するだけでなく、その裏にある真意や意味も察して理解することができる力。

 

<関係構築力>

どんな相手であっても良好な人間関係を構築することができる力。

 

<組織感覚力>

組織の中の人間関係やその力関係、意思決定の構造、組織風土などを把握し、それを活用できる力。

 

<対人影響力>

自分の考えている通りに動いてもらうために、効果的な方法で相手を説得することができる力。

 

セルフマネジメント

<自己貫徹力>

自分の強い信念を持ち、それを貫き通すことができる力。

 

<柔軟性>

状況に応じて臨機応変に対応することができる力。

 

<セルフコントロール>

高ストレスの状況にあっても、自分を見失わず、前向きに安定した行動をとり続けることができる力。

 

<自発的努力>

向上心をもって、自分の成し遂げたいことのために努力をし続けることができる力。

 

<組織貢献力>

所属する組織から自分が求められていることを理解して、その期待に沿うために行動することができる力。

自分のコンピテンシーを発揮できる仕事を見つけよう

ここまで代表的なコンピテンシーを見てきました。

あなたはどのコンピテンシーを持っていますか?

 

もし、自分のコンピテンシーがよくわからないということであれば、次のエピソードを思い出してみてください。

そのエピソードの中で発揮されているコンピテンシーが、あなたが持っているコンピテンシーです。

 

仕事において、自分で考えて行動して、自分なりに成功したと思えるエピソード

仕事において、自分の力で困難を乗り越えたエピソード

 

また前述しましたが、コンピテンシーには、成果を上げやすいコンピテンシーは仕事によって異なるという特徴もあります。

つまり、コンピテンシーと仕事の相性があるということです。

 

なので、自分の持っているコンピテンシーがわかったら、そのコンピテンシーで成果を上げやすい仕事を見つけることも重要になります。

 

もし、あなたが今の仕事で思うような成果を上げられていないのであれば、それはあなたの持っているコンピテンシーと相性の悪い仕事をしている可能性が高いです。

 

自分の持っているコンピテンシーは何か?

その自分が持っているコンピテンシーで成果を上げやすい仕事は何か?

 

これを考えると自分らしい仕事が見えてきます。

まとめ

仕事ができる人に共通した行動特性のことをコンピテンシーという

コンピテンシーの定義は「ある状況や職務において高い業績をあげている人の行動特性」のこと

コンピテンシーには、成果を上げやすいコンピテンシーは仕事によって異なるという特徴がある

自分の持っているコンピテンシー、そしてそのコンピテンシーで成果を上げやすい仕事がわかると、自分らしい仕事が見えてくる