あなたは仕事でストレスを感じたことがありますか?
全く仕事のストレスが無いという人はほとんどいないでしょう。
現代社会においては、誰もが何らかのストレスを感じながら仕事をしていて、そのストレスにうまく対処する能力を求められるようになってきました。
仕事において何をストレスに感じるかは人によって異なりますが、ストレスの要因は6つのタイプに分類できます。
今回は仕事のストレス要因についてのお話です。
仕事のストレス要因 6つのタイプ
ストレスチェック制度が2015年から義務化されるなど、現代は仕事におけるメンタルヘルスが重視される時代となっています。
そのメンタルヘルスにおいては、まずストレスについて理解することが必要になります。
それは、メンタル不調の原因のひとつとしてストレスが大きく関係していることがわかっているからです。
では、人間は仕事において、どんなことにストレスを感じやすいのでしょうか?
仕事におけるストレス要因は次の6つのタイプに分類できます。
1. 職務に内在する要因
2. 組織内の役割
3. 職場での人間関係
4. キャリア発達
5. 組織構造・組織風土
6. 仕事外要因
それぞれについて見ていきましょう。
職務に内在する要因
仕事の量や質が関係しているストレス要因のことです。
具体的には、次のような場合に人間はストレスを感じやすくなります。
● 長時間労働
● 仕事量が多すぎたり、逆に少なすぎたりする場合
● 仕事が本人にとって難しすぎたり、逆に単純すぎたりする場合
● 職場の労働環境が悪い場合(騒音、暑すぎる、寒すぎるなど)
● 新しい仕事や技術を覚えなければいけない場合
仕事が多すぎる場合や難しすぎる場合にストレスを感じることは想像できると思います。
でも意外かもしれませんが、仕事が少なすぎる場合や単純すぎる場合にも人間はストレスを感じます。
組織内の役割
自分が職場で何をしたらいいのかわからない、自分の仕事の範囲がわからない。
このような組織の中での自分の役割がはっきりしない場合に、ストレスを感じやすくなります。
また、自分がやりたい仕事と会社から与えられる役割が違う場合にもストレスを感じやすくなります。
職場での人間関係
職場の人間関係がストレスになることは、多くの人が経験していると思います。
例えば、こんな場合です。
● 苦手に感じる上司・同僚・部下がいる
● 取引先に苦手に感じる人がいる
● 相手の意見を優先してしまう、周囲に気を使ってしまう
● 職場の人から嫌がらせやハラスメントを受けている
● 職場での飲み会や取引先との飲み会などの付き合いが苦手
特に、上司との関係がうまくいっていない場合には、大きなストレスを感じやすくなります。
キャリア発達
キャリアを発達させていく上で、ストレスを感じやすいのは次のような場合です。
● 「このままじゃダメだ」と思いつつも「やりたいことがわからない」と悩んでいる場合
● 自分の理想とする「ありたい姿」と、現在の自分に大きなギャップがある場合
● 仕事で達成感を得られない場合
● 自分の能力やスキルを仕事で活かせていないと感じる場合
● 仕事において成長の実感がない場合
組織構造・組織風土
所属する組織が次のような場合にはストレスを感じやすくなります。
● ワンマン経営者で組織における意思決定に従業員が参加できない
● 意見を言っても、まったく反映されない
● 組織内のコミュニケーションが悪く、必要な情報が共有されない
● 評価制度が不明確で公正でない、もしくは評価制度がない
● 仕事の成果が報酬に反映されない
仕事外要因
仕事だけでなく、家庭などプライベートの問題も仕事に影響を与えるストレスになります。
ストレス症状
仕事においてストレスを強く感じると、次のようなストレス症状が出ることがあります。
このような症状が出始めたら、すぐに対処が必要なサインです。
✔ 抑うつ感
✔ 睡眠障害(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒など)
✔ 常にイライラしている
✔ 慢性的な疲れ
✔ 原因不明の体調不良が続く
✔ 仕事の満足感や組織へのコミットメントの低下
✔ 飲酒量の増加、喫煙量の増加
「やりたいことがわからない」もストレス要因
「やりたいことがわからない」というのは、「キャリア発達」に分類されるストレス要因のひとつです。
やりたいことがわからないという悩みから目をそらして放置してしまうと、自覚がない間に大きなストレスになってしまうことがあります。
またその悩みを放置して、そのまま年齢を重ねてしまうと、いつまでも心の中でくすぶり続けて、あなたをずっと苦しめることにもなりかねません。
もし、あなたが「やりたいことがわからない」という悩みを抱えているのであれば、すぐに対処しましょう。
その際にはキャリアコンサルタントなどの専門家に相談することも有効な手段です。
まとめ
✔ 仕事のストレス要因には、次の6つのタイプがある。
1. 職務に内在する要因
2. 組織内の役割
3. 職場での人間関係
4. キャリア発達
5. 組織構造・組織風土
6. 仕事外要因
✔ 「やりたいことがわからない」も「キャリア発達」に分類されるストレス要因
✔ やりたいことがわからないという悩みから目をそらして放置してしまうと、自覚がない間に大きなストレスになってしまうことがある